FF15 2周目の感想考察アレコレ


FF15、1年半ぶりに2周目クリアしました。

オルティシエに渡り水神の啓示を終えたところから再開してます。
前回よりかはストーリーを理解した状態で改めてプレイすると、いろいろ思うところが出てきたので感想を書きました。ダラダラしてて長いです。あと、ものすごい信者思考だと思うので(自覚はある)その点ご了承くださいなんだぜ……










オルティシエ後、列車でのグラディオブチ切れイベント。
言ってることは王とか責任とかそういう面から見たら間違ってないと思うし、誰かが指摘しないと物語として物足りなくなるというメタ的な理由があるとは思うので、このイベント自体は別に問題ないと思う。
だけどこれではあまりにグラディオが短気なワルモノに見えてしまって、もう少しグラディオがどうしても我慢できなかった背景を描いてほしかった……
グラディオはそんな悪い奴じゃないって信じてる……(願望






個人的な補完妄想としては、グラディオとノクトは状況が少し似ているけれど、先に覚悟を決めたグラディオはいつまでも覚悟を決められないノクトにイラついてしまうんじゃないかと思う。
ふたりとも生まれながらに果たすべき責任が決められながらも(王の盾/選ばれし王)そのことに対して素直に受け入れられずにいた(BROTHERHOOD)。
しかしグラディオはレイヴスに敗けたことでこのままでは王の盾として責任を果たせないことを実感することになった。そこでエピソードグラディオで命を懸けた試練に挑んでようやく覚悟を決められた。
だがノクトの場合、歯が立たないどころか力不足のせいですでに多くのものを失わせた(ルーナやイグニスの目)のに数週間経ってもまだ覚悟を決めることができない。
つまりグラディオは失う前に覚悟を決めたけど、ノクトは失ってなお覚悟を決められずにいて、しかもノクトが力不足だとノクト自身が危ないしそのために周りが危ない目に逢うし次いつ襲われてもおかしくない状況でもう数週間経っていて、それでもまだ失わせたイグニスにすら何も声をかけないノクトの様子に我慢しきれなかった(逆に言うなら数週間は我慢した)のがあのブチ切れイベントなんじゃないかと思ってる。






多分グラディオは正論を言っていてノクトもそれをわかっている。
けどノクトからしたら、死んでも守りたかったルーナを失って、子供の頃から面倒をみてくれたイグニスを失明させて、こんな状況で自分が死ぬことになる王の責任を果たす覚悟を決めるなんて、数週間なんかじゃ全然時間が足りないだろ……








だから結局、イグニスの言う通りノクトに時間をあげてよ!という結論になると思うんだ……
ただグラディオは王の盾として王の身を守るためにノクトに一番速く指輪をはめてほしい立場だったと思う。
友達のプロンプトや自分の意思でノクトを守るために目を失ったイグニスよりも、指輪をはめないノクトを一番もどかしく思ってしまう立場だったと思うんだ……(精一杯のフォロー








ただ、ノクトが指輪をはめた状況が、武器召喚ができず指輪をはめなきゃ生き残れないからはめた、というシチュエーションだったのがちょっとなんだかなあと思った。
ノクトの場合、最終的には仲間やみんなを守るために覚悟を決めた、という感じになりそうだと思ったんだけどな。まあでも本人の中で覚悟は徐々に決まりつつあったと思う。









エンディングが近づくにつれ、プレイヤーはボロボロに泣いてしまったんだが、それが感動じゃなくて「なんでノクトが死ななきゃならないんだ?」という気持ちでボロボロだった。

・いやこれが現実だったら他に解決策もない以上ノクトに犠牲になってもらうしかないけどファンタジーなんだから本当に仲間の絆とかで頼むからノクトを助けてくれ……
・いやでもこれが現実だったら、命を懸けてまで果たすべき責任なんてないと思うし果たさなかったとしても誰もノクトを責められないと思う。ノクトの場合、自ら望んで王になりたかった訳でもなく、小さい頃から寿命を減らして早く老いていく父の姿に疑問を感じていた上に、10年後の現在に至ってまで仲間と一緒にいたいと思っている。
それなのにその未来と命を捨ててまで責任を果たせ、なんておかしくないか……
・いやいやでもノクトが責任を果たさなかったらノクトどころか人類全体の未来がないのだから果たさざるを得ないわけだし、仕方ないとしか言えないのかもしれない
・いやだからこそファンタジーの力でなんとかしてほしかった……本当にその一言に尽きるんだ……






そもそもプレイヤーの気持ちが救われない理由はこのシーンにあると思うんだ……
クリスタルの中で覚悟を決めたノクトが、人類を守るために命を差し出すよ、とか、ルーナと同じ場所に行くよ的な理由でもいい、なにか覚悟に対して前向きな自分の気持ちを持ってるならまだ少しは納得ができたと思う。
けど、ノクトは結局親しい仲間を目の前にしたら彼らと一緒にいたいと思って、やっぱ辛ぇわ、と言っている。
オブラートに包んでるけどつまりは「死にたくない」ってことだと思うんだよね……






結局のところノクトが覚悟を決めた理由って、消極的な理由が多いように思える。

・自分の意思とは関係ない、生まれながらの立場(選ばれし王
・周りの大事な人たちが選ばれし王のために命を落としていった。なのに自分だけ「死にたくない」とか言えないでしょ……
・困ってる人を放っておけない優しいノクトの性格
・10年後の現状、ノクトがなんとかするしか方法がない
・もちろんノクト自身も、みんなを守りたいとか父のようになりたいとかそういう気持ちがあるとは思う
・けどそうやっていろいろ覚悟した上で帰ってなお、仲間の顔を見たら「やっぱ辛ぇわ」ってのはこれがノクトの素直な気持ちなんじゃないのか……

つまりは死にたくないと思ってる人間を結果的に犠牲にして世界が救われた、ってのが個人的に一番しんどく感じる。






……といろいろ書いてきたが、
逆に、この発言こそFF15の奇妙な魅力を象徴しているのかもしれない。

ファンタジー世界の主人公ならば自分の死と引き換えに世界を救うことを前向きに受け入れていくのが普通なんだろう。正義や仲間を守るためなら自己犠牲も厭わない!的な。
けどノクトはそうじゃなくて、現実に生きている普通の若者の感性なんだよね。世界を救うために自分は死ななきゃいけないって、普通にしんどすぎるだろ。
FF15はファンタジー世界でありながらノクト達がやけに現実世界の若者のような言動をしたり仲間と本当に旅行をしているような奇妙な錯覚が強いゲームだけど、それはゲーム体験としてだけじゃなくて、主人公のノクトの感情までもがその方針を貫いてることになる。

確かに主人公としてはスッキリした発言でもないし潔くもないけれど、このファンタジーと現実が奇妙に折り重なっているのがFF15の特別な魅力なんじゃないかと思う。
だからある意味ではこのエンディングは、その方針を徹底的に貫いた一つの完成形なんじゃないかと思えてきてる。









あとロイヤルパックでは歴代の王やルーナがインソムニアにやたら現れて、生前の意思も伝えてきたりした。
つまりルシスの王や神巫ならば死後もある程度の意識を持って存在しているとも捉えられるし、そうだとしたらこの結婚式もその次元で行われた、のだと思いたい。
ルーナもノクトも、幸せになってほしかった……









とか言ってたら真エンディングが追加エピソードで出るんですってね!
アーデンも救われるなら本当の本当にハッピーエンドじゃないか なにそれ素敵。
しかし2019年冬から配信って……FF15の発売が2016年だから3年越し……
まあ待つしかないけどね!みんなを幸せにしてくれ!!